病歴を聴取する2022.07.07 12:49病歴は、いつ頃から、どんな症状や問題があるのかを確認していきます。最初から順序立てて整理する必要はなく、子どもさんや養育者の方に話したいように話してもらうのを聞きながら、少しずつ整理していきます。最初の頃は、病歴は情報の羅列になってしまいがちですが、指導医や先輩達の書いた病歴に触...
生育歴の聴取2022.06.25 22:37今回は生育歴の聴取の際に、心がけると良いと思われることを挙げてみます。なお、今の時代、実際に養育する方は様々ですが(お父さんであったり、おばあちゃんであったり、施設のスタッフってこともありますよね)、そういう方達の子供を育む役割を総称して、”お母さん”と記しますね。何故そのことを...
子どもの心の研修でやっといてよかったこと③児童相談所2022.06.18 07:20児童相談所は様々な役割がありますが、医師としては通所されている子どもさんの診察や面接、親御さんとの面接、各種診断書や手帳の発行にまつわる診察、一時保護されている子どもさんの診察や対応の助言等々、多岐に渡ります。医師は常勤のこともありますが、地域によっては非常勤のことも多いかもしれ...
子どもの心の研修でやっといてよかったこと②事例検討2022.06.13 00:10やり方は様々ですが、一つのケースをじっくりと検討します。大抵は、まず事例提供者が事例の概要をプレゼンしていきます。この、発表のために事例をまとめるというプロセスだけでも勉強になります。文章にしてみたり、過去のカルテや資料を読み解いていると、自分が忘れていたことや、新たな事実を発見...
子どもの心の研修でやっといてよかったこと①外来陪席2022.06.05 12:13外来の診察を見学させてもらいますが、なるべく多くの指導医の診察を見学すると良いと思われます。初診は予診等をする機会もありますが、忘れちゃいけないのが再診の陪席です。初診の時に予診に入った患者さんを経時的に診察していくのも良いと思いますが、中々難しいことも・・・再来診察で、どのよう...
子どもの療育2022.05.27 00:27最近は早期に発達特性を指摘されることが増え、早期から療育が開始される子どもさんも増えてきています。療育の理論的背景は、行っている機関でも様々なようです。行動療法、トークンエコノミー、応用行動分析、発達特性に応じた環境調整、TEACCH(Treatment and Educatio...
子どもの心の薬物療法について2022.05.20 00:42薬物療法を行う際の大前提として、治療関係はとっても重要です。まずは治療関係を構築することに努めましょう。説明は丁寧に、時間をかけて子どもの患者さんの場合、養育者の方に説明して、理解していただくことが重要ですが、子どもさんに対しても、発達段階や理解の度合いに応じて、わかりやすく説明...
子どもの地域連携2022.05.08 08:31子どもさんは単体で存在しているわけではなく、家庭、学校、地域等のつながりの中で生活しています。したがって、子どもの心の臨床では、地域の様々な機関との連携が重要となってきます。病院によっては精神保健福祉士さんが、地域連携やケースワークを担当してくれるところもあるかと思います。より良...
子どもの支持的精神療法2022.04.24 05:44支持的精神療法とは、文字通り患者さんを支えるような関わりで、日常の臨床場面で幅広く取り入れられている技法です。私の周囲では、実は支持的精神療法って最強の精神療法なのでは、という説もあったりします。受容、共感、傾聴などの基本的な治療態度は、子どもさんの場合でも同じかと思います。ただ...
子どもの集団精神療法2022.04.20 08:55ある程度の人数の子どもさんを対象におこなう精神療法です。Yalom(ヤーロム)の集団療法の治療要因の考え方(11個あって、ふむふむ、という感じです)は参考になります。臨床現場では、子どもさんを対象にしたデイケアで取り入れられていることがあります。入院治療の一環として行われることも...
子どもの箱庭療法2022.04.16 09:54箱庭に玩具を置きながら表現してもらう技法です。就学前や小学校低学年くらいの子どもさんですと、箱庭遊びになることもあります。砂場で遊ぶのと一緒の感じでして、遊戯療法に近いかもしれません。思春期年齢くらいになると、目的を説明して導入したりします。箱庭では治療者の存在が重要とされており...
子どもの認知行動療法2022.04.03 23:43認知行動療法は認知と行動に介入していく技法です。認知行動療法で大事なのは、まず治療関係をしっかり構築すること。これは他の技法でも同じではありますが、認知行動療法は治療者と子どもさんと親御さんの共同作業ですので、安定した治療関係が必要不可欠です。認知行動療法で用いられる介入技法は様...